ノンフィクション作家 柳田邦男さん
子どもの心の発達には、絵本は力強い影響を与えます。今、子ども達は携帯電話やゲーム、ネット社会の普及で、孤独な世界を生きています。親子や兄弟、友人たちとのふれあいや共通体験が不足している現状からは、命の感覚や相手を思いやる感覚が育たないと歎かれました。
だからこそ、幼い日の読みかせは、子どもの心の成長と豊かな感情を育てるのに必要であり、どんな壁にぶつかっても、逃げずに立ち向かう土台を育てる、そんな子どもたちのために絵本がどんなに大
切な役割を持っているかということを話されました。
また、お薦めの絵本を紹介し、それを読んだ子ども達がどう読み取り、感じ取ったのか紹介されました。それは、自分が自分であること、
世界に一人しかないということ、かけがえのない存在に気がついたということだったのです。
ご自身の体験や子ども達の手紙などを紹介され、とても感動的な内容の講演でした。