ちくまプリマー新書 342

青木 省三/著 -- 筑摩書房 -- 2020.1 -- 146.1

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態 WEB書棚
本館 ヤング /146/ア/ 220379952 YA   利用可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル ぼくらの中の「トラウマ」
書名カナ ボクラ ノ ナカ ノ トラウマ
副書名 いたみを癒すということ
シリーズ名 ちくまプリマー新書   342
著者 青木 省三 /著  
著者カナ アオキ ショウゾウ
出版者 筑摩書房
出版年 2020.1
ページ数 218p
大きさ 18cm
一般件名 トラウマ
学習件名 トラウマ
NDC分類(10版/9版) 146.1/146.1
児童内容紹介 恐い出来事によってできる心の傷「トラウマ」はどんな人にもある。まずはそのいたみを自覚し、こじらせないことが肝要だ。精神療法・思春期青年期を専門とする精神科医が、トラウマのメカニズムや、いたみに向き合いながら和らげる術など、明日も無事に生き延びるための知識を豊富な事例から解説する。
内容紹介 いじめ、災害、犯罪、死別…。人生の大変な出来事と、それに対する心のいたみ、トラウマについて、そのメカニズムや心の働きを解説。また、トラウマとの向き合い方や対処の方法を、豊富な事例とともに紹介する。
著者紹介 1952年広島市生まれ。岡山大学医学部卒業。公益財団法人慈圭会精神医学研究所所長。川崎医科大学名誉教授。著書に「ぼくらの中の発達障害」「思春期こころのいる場所」など。
ISBN 4-480-68368-7
ISBN13桁 978-4-480-68368-7

目次

はじめに
第1章 トラウマ反応で起きること
  過去の記憶がよみがえる-フラッシュバックという体験 記憶とは/トラウマ最大の特徴-いつまでも生々しい記憶/トラウマ記憶の現れかた/フラッシュバックが起きた!
  身体が警戒態勢になる
  人や世界が信じられない 人が恐い
  感情や行動が不安定になる 自分を傷つける
第2章 トラウマとは何か-そのメカニズム
  トラウマ反応の重症度
  トラウマ反応を引き起こす出来事とは
  具体的にどのような出来事か いじめ/いじめかどうか/児童虐待/災害/配偶者からの暴力(ドメスティック・バイオレンス/DV)/性犯罪・性暴力/犯罪・戦争・事故・テロ/死別の一部
  トラウマ反応が起きるメカニズムとは 恐い出来事は脳に刻まれる/トラウマの治り方/トラウマ反応を起こりやすくする要素/脆弱性と回復力/再トラウマ化という危機/社会構造とトラウマ
  出来事やトラウマの受けとめかた トラウマ体験は成長の機会となることもある
第3章 トラウマ反応という心の働き
  心身が緊張した戦闘モード-警戒態勢と感覚麻痺 脳が興奮し、活発になるとどうなるか
  回避という心の働き
  解離という心の動き にこやかに、静かに涙を流した女性/忘れているフリではない!
第4章 トラウマと向き合う-トラウマに苦しんでいるあなたに
  「自分は悪くない」と繰り返し唱えよう
  不安定な自分と付き合う 生活リズムを整える/トラウマ・スイッチを探す
  トラウマを、しまっておく とりあえず見えないところにしまう/心を隠す力/心を開く力/グチを漏らす力
  恐い時は逃げろ!
  トラウマを話す 話すか、話さないか/トラウマを話すことがプラスになる場合もある/トラウマは話し過ぎないほうがいい/「ながら」コミュニケーション
  トラウマを見つめる 自分のトラウマを見つめてみる/忘れているトラウマを思い出すことは大切か/プルースト現象 よい記憶を思い出す
  心の体力をつける ほっとする時間を作ろう/気象通報で心身を鎮めた女性/小さな楽しみを増やそう
第5章 からだを通して、トラウマを癒す
  バッティング・センターから草野球チームに 一人から仲間へ
  体験しながら考える 壊すから、造るへ/おじさん、おばさんの力/何かをしながら考える/働くということ
  外に出て友達と遊ぶ
  名作童話に描かれたトラウマからの回復
  祈りながら歩く-釘抜地蔵さん
第6章 僕の「旅」治療
  僕の社交不安症
  僕の三つの旅 一つ目の旅/二つ目の旅/三つ目の旅/自分は自分である/三つの旅で得たもの
  鉄道と競馬 釧網線/ばんえい競馬
  「旅」治療-巡礼 「転地療法」「航海療法」/僕のインド「逆浦島太郎」体験
第7章 安全感・安心感を提供する-周囲の人にできること
  トラウマは目に見えないものである トラウマとトラウマ反応のつらさは、わかりにくいものである
  「忘れなさい」「気にしないように」と言わない 「強くなりなさい」と言わない
  声の大きさや話し方に気をつける。怒鳴らない
  トラウマを話してもらうか、話してもらわないか
  「簡単にはわからない」から出発する 共感するって難しい
  「密室」が、人間関係を苦しいものにする
  止まった時間に気づく 生活を支援する
  希望を紡ぎだす 希望はないか/困っていることをたずねてみる
  トラウマを癒す環境こそが支援 ネットワークで支援する/「ところで、この若者の良い所は?」/支援者がダウンしない支援を考える
  トラウマは人の中で癒える
最終章 ヒロシマ-僕のトラウマから、僕らのトラウマへ
  原爆と広島カープ
  僕らのトラウマを癒す
おわりに-過酷な体験を共有すること
《引用文献・参考文献》